マカロニの置き場

いいこともわるいことも書き残していく

信じたいもの、信じるべきもの

8月
それは海外サッカーにおいて非常に重要な月です。

 

前シーズンが終了したあと、バカンスや国際大会が始まりそれも終了。
クラブチームレベルでの活動が再開する季節です。

 

日本に住む海外サッカーファンにとっては、今シーズンも良い結果を、今シーズンこそは良い結果をと地球の裏側で行われる球蹴りの結果に一喜一憂し、SNS上ではシーズンの展望を述べ、ライバルクラブを罵倒し、とやることが山盛りな季節です。

 

 

そんな中でも取り分け重要なイベントが選手の移籍情報。

 

新加入選手の活躍に期待し、活躍できなかった選手には放出を望み、自分のチームで大活躍だった選手には他チームからの引き抜きを恐れる。
常に情報は更新され、一瞬で決まることもあればずっと言われてるのに結局進展無しというような様々な場合があります。

 

 

そして、クラブの規模によって移籍市場への臨み方が全く異なります。
有望な選手を見つけてきて育てて売るクラブ、ビックネームを大枚はたいて獲得するクラブ。

 

アトレティコははたしてどう臨むようなクラブでしょうか?

 

これが難しい。

 

以前少し述べたように、アトレティコはビッククラブではありますがメガクラブではありません。そして近年の移籍市場ではプレミアのジャブジャブのお金、オイルマネー(石油、天然ガス)が覇権を握っています。
つまり、ヨーロッパレベルで見たときにアトレティコは引き抜かれる側のクラブと見て間違いないでしょう。

 

 

みなさんの記憶にも新しいのではないでしょうか?
移籍期間最終日でトーマス・パーティのアーセナル移籍

 

これはかなり僕としてはショックでした。
ここから先は、前提としてアーセナルが悪いとか弱いとかそういう話ではないことを念頭に置いて読んでいただきたいです。アーセナルは偉大なクラブであり、プレミアリーグで多くの歴史を作ってきた。今までのクラブの歴史と品格で言えばアトレティコより遙かに植であることに疑いの余地はありません。

 

ですが、トーマスが移籍した時点でプレミアにおいてアーセナルはEL出場権を争うレベルの順位。もちろんプレミアリーグではビック6というクラブ達に加え、レスターやウルヴスといった勢いのあるクラブ達がひしめき合っていることは承知の上です。実際、アトレティコが今のプレミアに入ったと仮定したときにどこまでやれるかなんて全然分かりません。

 

代理人の影響や本人の夢など、色々な要因が絡んでいるので移籍しない方が正解なんて断言できませんし、プレミアという高いレベルの今までと異なる環境でプレーできたと本人が満足してるならば成功とも言えるでしょう。

 

ですが、それも承知の上でトーマスは本人のためにもアトレティコに残るべきだったのではとも思います。CLに出場することは叶わず、プレミアリーグにフィットするのに時間がかかり怪我がちにもなってしまいました。

 

一方で、皮肉にもトーマスの移籍はアトレティコに進化をもたらしました。
中盤の組み立てをトーマスに全投げしていた穴埋めをしようとコケやサビッチなどの配球力がUP。フォーメーションを変化させた上でトドメのようにルイス・スアレスの加入。

 

アトレティコにとってもトーマス自身にとっても大きな転換点となる移籍だったと思います。

 

今シーズンの移籍市場

 

アトレティコロドリゴデポール、マルコスパウロ、マテウスクーニャ、バンジャマンルコントを獲得。
アルバロモラタ、ビトロ、マヌサンチェス、イヴォグルビッチがレンタル移籍
そのほかにもネウエンペレスやモンテロ、バレラなど多くの若手が外のクラブへ飛び出していきました

 

そして今、取り沙汰されているのが
背番号8 サウール・二ゲス
の移籍についてです。

 
 
 
View this post on Instagram
 
 
 

A post shared by Saul Ñiguez (@saulniguez)

www.instagram.com

 

 

ユナイテッドやチェルシーが興味を示してると言われ、本人も昨季以上の出場を求めて移籍を望んでいるという情報が流れました。
一度サウールは残るといった情報が流れたものの、前述したとおり移籍市場は最終日までなにが起こるかわかりません。

 

クラブの下部組織から順調にステップアップし、ローンを経験したもののアトレティコ一筋でここまで来ました。昨季にはアトレティコで悲願のリーグタイトルの獲得。
代表レベルでもU-21では得点王を獲得、A代表にも招集されるなど順調なステップアップといえるでしょう。

 

しかし、実際は20-21シーズンでは試合に出場したものの圧倒的な主力になりきれず、代表に呼ばれることはあるものの、EURO2020に招集、出場することは叶いませんでした。

 

今年で27歳。
サッカー選手として1番活躍できる、すべき年齢となりました。来年のカタールを逃すと主要な国際大会でのタイトル獲得は望み薄となるでしょう。

 

そう考えたときに、代表に再び招集され主力となるために試合出場できるクラブに移籍するという考えに至るのは至極当然だと思います。

 

彼のためを思えば移籍を後押しすべきなのかもしれません。
ですが彼に残って欲しい。そう考えるファンの皆さんも多いと思います。

 

おそらくサウールが出場する可能性があるのは352の5のWBもしくはインテリオールのポジションでしょう。左CBも適性はあると思いますがおそらくシメオネはそこで起用しないと思います。

 

サウールが爆発し驚異的なフィットを見せる可能性だってもちろんありますし、その一方で満足できる起用がされずシーズンを終える可能性だってあります。

 

全ては結果論なのです。

 

ここまでトーマスの移籍に触れ、サウールの移籍に触れつらつらと述べましたが結局はその移籍がどう転ぶかなんて本人にもクラブにもわかりません。

 

それでも選手は新しいシーズンを過ごすであろう環境で成功することを信じているでしょうし、ファンもその選択をした選手、クラブを信じるべきなのかなと思います。

 

f:id:MacaroniDansyaku:20210830211657j:plain

来たるべき最終日に向け気持ちの整理も兼ねて書いたのでぐちゃぐちゃになってしまいました。

 

 

明日はビジャレアル戦の感想を少し書こうと思います。

 

ではでは…